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雑記

更新日:1998.11.4

次世代ビデオチップに関して。

 '98夏から冬にかけてはビデオチップの新製品のラッシュです。ここでは現行製品と新製品の紹介をしておきます。

 また、かなり新製品が発売されてますのでいろいろと入手した情報をふまえて追補しておきます。 1998.9.10

◆Matrox Graphics

G100

 2D最速との呼び声が高いMilleniumを開発したMatroxの廉価版チップです。2DはさすがMatrox、早いです。ただ、3Dは遅いです。画質はいいみたいなんですが。ちなみに、製品名は「ProducivaG100」であって、MilleniumでもMysticでもないです。廉価版のチップというだけあって、価格も安いです。バルク品も出回っていて、1万円台で製品版、バルク版ともに購入できます。

製品情報
ニュースリリース [Productiva G100]
ニュースリリース [Productiva G100 OEM]
ニュースリリース [MGA-G100 Chip]

G200

 2D最速を誇っていたMilleniumの後継チップです。内部に独自の128ビットデュアルバスを採用し、AGP 2xモードをサポートしています。ビデオメモリは最大16MB搭載可能、RAMDACは内蔵で230MHzと250MHzの2タイプが用意されます。
 ちなみに、RAMDACとTV OUTの有無でMilleniumとMysticの名を使い分けるようです。結局、ビデオチップ自体はMilleniumもMysticも同じものを使うというわけですね。そのあたりは以前のものと違うので要注意。何が言いたいかというと、Mysticでも十分な品質が得られる、ということです(^^;
 アキバや日本橋ではすでに出回ってるようで(おそらく平行輸入版)、即日完売らしいです。Milleniumシリーズの人気の高さが伺いしれます。基本的に、Milleniumシリーズは出てくる画像は「はっきりくっきり」系で、「目につらい」という方もいるようでしたが、G200では少し傾向が変わってきたようで、それほど目につらいほどではないようです。

 発売前はVoodoo2キラーとして騒がれていたようですが、ふたを開けてみればそこまでの性能はなかったようです。ドライバのチューニング次第で性能は向上する、という話もありますのでまだまだ判断を下してしまうのは早計かもしれません。とりあえず、「i740」レベルはクリアしているようです。やはり、2Dは早いようですが、HDBENCHによると、「RIVA TNT」と比べてかなりスクロールなど全体的に遅いようです。
 また、このカードもですが、発熱がかなり大きいようです。

製品情報
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◆S3

Trio3D

 Trio3DはTrioシリーズの後継チップです。2DはMillenium並に高速ですが、3Dは遅いです。ほとんどこのチップを採用した製品を見かけません。国内メーカーでは採用してないようです。海外メーカーでいくつか採用したボードも出ているので、そのあたりを購入するしかないです。

Savage3D

 ViRGEやVisionシリーズで一時代を築いたS3ですが、ViRGE/DX以降はぱっとしません。そのS3が復権を狙うために開発したチップがこの「Savage3D」です。元々、Trioシリーズの後継チップとして開発されていたようなのですが、復権を狙うために名前を変えて登場したというわけです(すなわち、過去の悪いイメージを一掃するために名前を変えた、というわけですね)。
 現行のTrio3Dの2Dの速度と大幅に改良された3D機能でどこまで他のチップに迫れるか見物です。AGPはx2モードまでしかサポートしていませんが、独自のテクスチャ圧縮技術によりx4モード相当の性能を発揮するようです。また、多用されるトリリニアフィルタリングの処理を1サイクルで行なうことができ、最大で毎秒1億2,500万ピクセルの処理が可能となっているようです。DVD再生支援機能もあります。
 次期ビデオチップの本命とまで言われるくらい前評判も良いようです。また、それだけのこともあり、各社採用が決定しているようです。

 と、いいことづくめのはずだったんですが、現在日本で入手できるHercules社の「Terminator BEAST」はあまりいい話を聞きません。ほとんど「がっかりでした」という内容の発言ばかりで、発色、などの2Dの画質はあまりよくないのに加えて、速度的にも思ったほどの速度は出ていないようです。また、3Dも同様に遅いようです。値段的には他のボードに比べると安いようですが・・・。
 ただ、製品版なのにβ版のドライバしか付属してないようで、正式版になればあるいはまともに使えるかも、という一部の期待はあるようです。

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◆nVIDIA

RIVA ZX

 「RIVA128」の改良チップです。とはいえ、ほとんど「RIVA128」との差はありません。画像メモリが8Mまで行けるようになったので高解像度、多色表示もokです。「RIVA128」と同様に2D/3Dでの描画速度には目を見張るものがあります。このチップを特徴づけたのはDirect3Dの早さでしょうね。「Riva128」はNECなどの大手メーカー製パソコンやショップブランドマシンにもよく採用されていました。

RIVA TNT

 「RIVA128」の後継チップです。さすがに、他のチップメーカーも「RIVA128」を越える製品を次々と発表しています。もちろん、nVIDIAも「RIVA128」を越えなければいけないわけで、そこで登場するのがこのチップなわけです。しかし、今のところS3の「Savage3D」が本命といわれる始末。3Dfxの「Voodoo2」を越えようとはしているのですがなかなか難しいようです(^^;

 前評判は疑問の声ばかりだったんですが、発売されてみるとそれまでの評価を覆す出来のようです。3D機能は、速度的にVoodoo2以上で、SLI機能を使用したVoodoo2に多少及ばないと言う感じです。画質もこれまでの不評を覆すよさ。
 2Dの画質もなかなかよいみたいです。それどころか、今までの速度に加えてさらに加速が付いているようです。特筆すべきはスクロール性能の高さ。
 ちなみに、まだCreativeの製品しか出ていませんが、Socket7系のマザーボードと相性があるようで、動作保証対象外となっています。
 ちなみに、RIVA128と同じく発熱がひどいです。チップファンも大切ですが、それを生かすためにケースの空気の流れをちゃんとしておく必要があるようです。普通に使っていて熱暴走した、という話もちらほら聞きます。

◆ATI Tehnologies

3D Rage Pro

 machの頃からATIのチップは人気も高く、メーカー製のパソコンに採用されることも多かったようです。ただ、日本では某F社が採用してしまったために、イメージが悪くなっています。実際のチップの性能はバランスのとれたいいチップです。MPEG再生機能もあるので、マルチメディア向きですね。画質も良好で、Milleniumほど発色がどぎつくなく目に優しいと評判です。
 製品としては、同社の「XPERT@Play」「XPERT@Work」やAsusからも出ています。それほど採用しているメーカーは多くないようです。

 最近、新製品ラッシュで値段がかなり落ちています。狙い目のカードかもしれません。

Rage128

 Rage128ファミリーはいくつかの製品で構成されるようです。WindowsNT及びハイエンドPC向けの「Rage128GL」、マザーボード実装用の「Rage128VR」の二つです。
 0.25ミクロンプロセスで製造され、ビデオメモリはSDRAMまたはSGRAMを32Mまで搭載可能(Rage128VRはDDR SGRAMも搭載可能)、最大解像度は1,920x1,200dot/32bitcolor、DACは230MHzでオプションで250MHzを内蔵。また、ビデオ出力は、720x480dotに加え、1,280x720dotのオーバーレイ出力もサポートするようです。
 また、SuperScalar Rendering(SSR)エンジンの採用により、1クロックサイクルあたり2ピクセルの処理を実現。さらに、Single-pass Multi Texturing技術により、1クロックで2つのテクスチャを処理することで、lighting、shadows、bumpなどの効果を高速化することを可能にしている。また、対応3D APIは、DirectX6、OpenGLです。
 Rage128を搭載したカードの出荷は10月を予定されています。

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◆3D Labs

PERMEDIA2

 OpenGLに対応したチップです。元々、WindowsNT+OpenGLという使い方を想定して作られたチップなので、Windows95/98よりもWindowsNT向きです。ただし、性能は元々高いのでWindows95/98でも十分な描画速度を誇ります。2Dも高速であり、3Dは標準程度というチップです。
 SOYOなどからもこのチップを採用したカードは出ています。また、I-O DATAの「GA-PII8/PCI」はPC-98ユーザーに取ってはベストな選択だと思います。

PERMEDIA3

 「現行製品「PERMEDIA 2」の最大6倍の3D性能を持つ」とメーカー側が謳っているチップです。最大16MのSDRAM/SGRAMに対応しています。また、内蔵RAMDACは270MHzで1,600x1,200ドットでもリフレッシュレート96Hzでの表示が可能です。PCI Rev2.2またはAGPに対応しています。一般に1ピクセル当たり2〜3クロックが必要なトリリニアフィルタリング処理を1クロックで処理することができるそうです。この機能はSavage3Dでも実現していますね。
 発売は年末になるということですので、ちょっと他のカードより出遅れそうですね。

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◆3Dfx Interactive

Voodoo Banshee

 3D専用ビデオチップである「Voodoo2」をベースに2Dを統合してワンチップ化したものです。16MまでのSDRAM/SGRAMに対応しています。内蔵RAMDACは230MHz(または250MHz)で、最大1,920×1,440ドットの表示が可能です。PCIとAGP(x1モード)に対応しています。3D専用APIはGlide、Direct3D、OpenGLに対応しています。
 注目のVoodoo2との互換性ですが、Voodoo2では2つあったテクスチャ処理エンジンを1つしか備えていないため、2つのテクスチャ処理エンジンが活用される「Multiple textures per pixel」機能を使用したゲームではVoodoo2よりも速度が劣るようです。また、2組のカードを接続することで描画速度が向上するSLI機能にも対応していません。ただし、「メモリバスの性能がVoodoo2よりも良いため、Multiple textures per pixel機能を使わなければ、わずかにVoodoo Bansheeの方が高速である」という同社のコメントもあります。
 また、Voodoo2にない特徴として、1,600×1,200ドットでの3D描画機能や、ウィンドウ内での3Dアクセラレーション機能などを持っています。
 2D部分は内部256ビット、外部128ビットのメモリバスを採用しており、「Windows NT上でのベンチマークでは論理最高速に近い値を出す」そうです。

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◆NumberNine

Ticket to Ride

 IBM製DAC、ビデオメモリにWRAMを採用した高画質がウリの「Revolution3D」です。ベンチマークではあまりふるいません。しかし、このカードが能力を発揮するのは、高解像度、フルカラー環境です。ちょうどIntelの「i740」と対象な位置に位置しているといえるでしょう。IBM製のDACに惹かれてこのカードを使っている人も多くいます。3D性能はそれほどでもないそうです。
 出てから少々時間が経つカードですが、AGP版も出ています。メモリは標準では8Mですが、4M版、16M版もあるようです。

Ticket to Ride IV

 ハイエンドなチップを開発している#9ですが、こちらからも新チップ「Ticket To Ride IV」を採用した「Revolution IV」が発売されます。標準で16MBのメモリを搭載するようです。また、Direct3D、OpenGLに対応し、3Dの性能は、「現行モデル「Revolution 3D」と比較して6倍、2Dでは2倍にもなる」ということです。現行品の「Revolution3D」はIBM製のDACを使用していましたが、どうやらDACを内蔵するようです。今までの製品でも、IBM製のDACによる画質の評価は高く、好んで使っている方も多かっただけに、これによる画質の変化がどうなるか注目されます。

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個人的な総評

 ここでは個人的な総評を行います。あくまで僕の主観に基づいたものなので、適当に聞き流して置いて下さい。なんなら、最初から読まずに済ますというのも時間の無駄にならないので手かもしれません。

 僕が注目してるのはやはりS3の「Savage3D」です。PC-98時代はVision864というチップがオンボードでのっかっていてお世話になったという思い入れがあるので(^^;
 「MilleniumG200」は、妙に「Millenium」をプッシュする人がいたりしてうざったかったのであまりいい印象はないです。確かに、高速で画像も綺麗なんですけどね。ただ、くっきりはっきりしているのが必ずしも見やすいというわけではないということです。それに、なにより高い!
 「RIVA128」のボードは最初購入予定だったんですが、あまりにも採用メーカーとかが多くて冷めてしまったのをきっかけに手を出し損ねてしまいました。「RIVA TNT」の評価は、他のチップがあまりにも評判良かったりで相対的に下がってるので、製品版待ちですね。
 「Rage128」はあまり食指が動きません。だいたい、発売は結構先っぽいですし。「XPERT@Play」の購入を一時期考えていたのもあるので、一回Rageは使ってみたいんですが・・・。画質もいいという評判ですし。ただ、某F社の採用しているチップだというのを思い出すたびに冷めちゃうんですが・・・(^^;
 「PERMEDIA3」は密かな本命かもしれません(あくまで僕の中で)。元々PERMEDIA2は使う気なかったんですが、安く手に入ったというので今現在使用しています(ボードはI-O DATAのGA-PII8/PCIです)。使っていると愛着が湧くもので、そのあたりから使ってみたいと言う気になっているのかもしれません。
 「T2R4」は、使ってみたいですね。友人の使っているボードがT2R搭載ボードなのでちょっとうらやましかったりします(笑) ただ、内蔵RAMDACの質がどこまでいけるかというのがネックです。やはり#9のボードのウリはそこに一つありますので。
 密かに「Voodoo Banshee」で3D機能をメインに行くという手もあります。しかも、同社のコメントによると2Dも早そうですし。

 結局、欲しいボードから順に3つ書くと、「Savage3D」「PERMEDIA3」「Ticket to Ride IV」となります。さてさて、製品が出てくるといろいろな評判を聞いてこの順位が変わるんだろうなぁ、と思うと先が楽しみです(笑)

writed by Akimasa Kajitani 1998.7.26

 ということで、「Riva TNT」「G200」「Savage3D」と徐々に製品が発売されてきました。そこで、ちょっと欲しいリストが更新されていますのでちょっと書いてみます。

 G200はもともとアウトオブ眼中だったので、今更書くことはないです。ただ、発熱の多さはどうなっているのでしょうか?
 2Dの速度重視ならMillenium2にして、3D機能が欲しければVoodoo2を購入する方が賢いでしょう。G200のメリットは感じません。

 注目株の「Savage3D」は開けてみてびっくりです。まさしく買う気をそがれた状態。この性能の低さはなんなんでしょうか。しかし、ドライバはβ版と言うことですので、まだ「待ち」ですね。

 あまり期待してなかった「Riva TNT」ですが、予想以上の性能にこれまたびっくり(笑) 2D/3Dの画質もよくなり、さらに2D/3Dともに性能を上げてきています。まさかVoodoo2(シングルモード時)より早いとは夢にも思いませんでした。しかも、SLIモードに匹敵するというのは驚異的です。値段は結構高いですが、CanopusのRivaZX搭載カードに比べればコストパフォーマンスは高いでしょう(笑) しかし、これでCanopusチューニングが加わると、果たしてどれくらい早くなるのか今から楽しみです。
(とはいえ、Canopusのドライバはベンチマーク対策、性能を上げるためにバス占有率アップという「インチキ」ドライバといえなくもないんですが(^^; とはいえ、画質はいいし、速度的には申し分ないので、買えるものなら買いたいですね(笑))
 ただし、この発熱は勘弁してもらいたいものです。ヘタするとCPU以上の発熱なんじゃないでしょうか? 通常使用での熱暴走はすさまじすぎますが、自作の人間がよく使ってるということを考えたら、ケースの廃熱などはちゃんとしてるでしょうか? メーカーを糾弾するのもいいですが、まず自分の環境を正す必要もあると思います。自作のケースは粗悪なものや廃熱最悪のものが多いですから(^^;(うちも廃熱はヤバイです)

 さて、残るは「T2R4」「PERMEDIA3」「Banshee」「Rage128」ですね。個人的に期待してるのは「PERMEDIA3」「Banshee」です。
 「Banshee」は、3Dは早いのは分かり切ってるので、問題は2Dの性能&画質です。これがクリアされていれば本命かもしれません。スロットは一個浮くし、Glide対応のゲームもできますし(^^)
 密かな高性能を期待している「PERMEDIA3」もあなどれません(笑)
 「T2R4」は、知り合いが買うと言ってますので、そのうちレポートできるでしょう(笑) 内蔵DACの性能がミソですね。

writed by Akimasa Kajitani 1998.9.10


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