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雑記
HDBenchとリフレッシュレートの関係
HDBenchとリフレッシュレートの関係についてレポートしてみます。HDBenchの信用度というのもそれほど絶対的ではないので適当に聞き流しておいて下さい。実際僕も曲を書く息抜きとして書いてますし(笑)
ただ、HDBenchの値に命をかける人にとっては有用かもしれません、が、この程度のことは経験則でみなさんわかってらっしゃると思います。
さて、HDBenchというベンチマークプログラム※1をご存じでしょうか?
これほどお手軽に使えるベンチマークプログラムもなかなかないかと思います。なんせ、圧縮時のプログラム容量は290,399バイト(284kバイト)。あ、一応不具合修正のためにパッチがあるので同時にダウンロードした方がいいかもしれません(ただし、作者のページにある結果報告の掲示板ではβ版の結果は書いても消されると言う不本意なことになっていますが)。どちらにしても、インターネットのアカウントがあれば数分でダウンロード可能です。
また、結果を出すまでに要する時間も5分とかかりません。しかも、マシンへの負荷も少ないのでこれが通らない※2システムはよほどどこかおかしいと考えられるくらいです。
HDBenchが計測する項目の一つに「VIDEO」というものがあります。これはそのパソコンの「画像描画能力」を測るものです。このベンチマークプログラムはVIDEOの項目を測るときにCPUの演算能力はほとんど無視できるような計測方法をとっているようです。
そこで、タダでこの数値を上げる方法が存在します。その方法というのが、ディスプレイアダプタのリフレッシュレートを下げるということです。
リフレッシュレートというのは、1秒間に何回画面を書き換えるか?ということを示しています。単位は「Hz」であらわすことがおおいですね。すなわち、60Hzだと、1秒間に60回画面を書き換えているわけです。テレビカメラでパソコンのモニタを写すと、なんだか普段我々が見てるのと違って見えるはずです。やたらとちかちか点滅して見えたり、ゆっくりと黒い帯のようなものが上下に動いてるように見えると思います、これは、パソコンの画面が高速で書き変わっているためにそういう現象が起こるわけです。詳しいことは忘れてしまいましたので、詳しいページでも探して見てください(^^;
確か、人間の目は1秒間に画面が70回書き換わると、それを認識しないそうです(つまり、ちらつきを感じなくなる)。だから、あまりよくないモニタでリフレッシュレートが60Hz程度にしかできない場合は画面がちらついて見えるはずです。
ところで、リフレッシュレートを下げるとベンチマークの結果がよくなる、という現象は、おそらくリフレッシュレートを下げることで画面を書き換える回数が減り、ビデオカードの負荷が下がった分、描画の演算の方に画像チップの処理を専念できるからでしょう。
ちなみに、具体的な例を示しておきます。例としては僕のメインマシン「Fireworx」での結果を示しておきます。HDBenchのバージョンは最近のβ版(Ver2.67)です。ちなみに、大まかな環境としては、「Cyrix 6x86MX PR233 + I-O DATA GA-PII8/PCI」となっております。詳しくはこちらを見てください。
★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.670 ★ ★ ★ 使用機種 Fireworx Processor Cyrix 6x86MX/2.5x 187.5MHz [CyrixInstead ID 52 step 0 Rev 6] 解像度 1024x768 65536色(16Bit) Display GA-PII8/PCI Memory 64,608Kbyte OS Windows 98 4.10 (Build: 1998) Date 1998/11/ 4 15:55 SCSI = Adaptec AHA-2940U/AHA-2940UW PCI SCSI Controller HDC = VIA Bus Master PCI IDE Controller HDC = プライマリ IDE コントローラ (デュアル FIFO) HDC = セカンダリ IDE コントローラ (デュアル FIFO) A = GENERIC NEC FLOPPY DISK C = GENERIC IDE DISK TYPE46 D = nEC DSE2100S Rev 0306 E = FUJITSU M2513A Rev 1500 F = TOSHIBA CD-ROM XM-5522B Rev 1016 ALL 浮 整 矩 円 Text Scroll DD Read Write Memory RR 7922 0 0 34486 5632 22641 617 19 0 0 0 60 7414 0 0 31820 5616 21276 600 23 0 0 0 70 7297 0 0 31290 5612 20881 592 18 0 0 0 75 6660 0 0 28189 5618 18919 558 19 0 0 0 100
一番右の「RR」というのがその時のリフレッシュレートです(すべて単位はHz)。
「矩」は矩形のことですが、リフレッシュレートをあげると見事に下がっています。同様に「Text」「Scroll」も同様の傾向を示しています。
ただ、「円」「DD」はあまり関係がなさそうです。これらに関してはまた別の要因がありそうです。ビデオチップの演算能力の上下に関わらず数値が変わっていないと言うことは、ビデオチップの性能と言うよりは他の部分がボトルネックになっているようです。これは他のベンチマークプログラムなどで原因をある程度確定はできそうですが、本筋ではないのでまた別の機会に譲ります。
まぁ、自分が普段使う環境でのベンチマークの結果を上げる役には立たないと思います。確かに、ベンチマークの結果があがっていると言うことは、実際に描画が少しだけ高速になっているわけですから、違いが感じられないならリフレッシュレートを低くしておく方が少しだけ描画が高速になる、ということは言えます。ちなみに、100Hzも75Hzも僕にとっては全然違いはないです(^^;
あとは、ベンチマークの結果をひたすらあげるというくらいにしか役に立ちませんね。ベンチマークを取るときだけリフレッシュレートを下げれるだけ下げておくというのは有効な方法です。ベンチマークの結果を集計するのに、リフレッシュレートを記述することは少ないですし。ベンチマークの瞬間最大値を求めるには是非導入したい技です(笑)
HDBenchの入手先:EP82改-かずのホームページ
※1 ベンチマークプログラム:パソコンの様々な性能を測るプログラム。今のところ万能かつ完璧な信頼性を持つプログラムはないが、ある方面にはある程度の信頼性がおけるというものが多い。使用者もその使用には十分注意を払う必要はある。結果と実際が異なることもあり、盲目的に信じることは好ましくない。まさしく、「バカとはさみは使いよう」というのを体現していると言えよう。代表的なものに、EP82改-かず氏作「HDBench」、INTEL「Intel Media Benchmark(IMB)」、VNU LABS「FinalReality」などなど。また別の「記事」でそのあたりも語ろうと思う。
※2 通る/通らない:ベンチマークが通らない・・・すなわち、「ベンチマークプログラムが正常に終了しない」ということです。ベンチマークを最後までやり終えるだけの安定度がパソコンにない場合にこの現象が起こります。症状が軽ければ途中でベンチマークプログラムが異常終了するだけですが、ヘタをすればフリーズしてしまい再起動を余儀なくされることもあります。どちらにせよ、HDBenchごときが通らないようなシステムでは通常使用に問題が出ることは必至です。ちなみに、Cyrix製のCPUを使用している場合は、「コピー」をしたときにフリーズしてしまう可能性があります。これを回避するには、「システム」で「周波数測定」をする必要があります。他のCPUで周波数測定をしてみればわかるのですが、周波数は一瞬で測定されます。Cyrix製のCPUではそれにくらべて非常に時間がかかります。原因はこのあたりにありそうですね(なぜか作者はこれをヘルプに書こうともしないし、修正しようともしない。作者はすでに知っているのに、である)。
writed by Akimasa Kajitani 1998.11.4